児童ポルノについて

本コラムでは,児童ポルノの被疑者,被告人となった場合の対応について解説します。

児童ポルノとは

「児童ポルノ」とは,「児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」(以下では,「児童ポルノ法」といいます。)において定義されています。
具体的には,写真やPC等の記録媒体において,次のようなものを視覚により認識できる方法で描写されたものをいいます。なお,ここでいう「児童」とは,18歳に満たない者をいうとされています(児童ポルノ法第2条第1項)。
① 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態(児童ポルノ法第2条第3項第1号)
② 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの(同項2号)
③ 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって,殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり,かつ,性欲を興奮させ又は刺激するもの(同項3号)

最近の児童ポルノ案件の動向について

最近では,スマーフォンの普及や,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の普及にともない,SNS経由で児童ポルノ事件が生じるケースが増加しています。実際に,SNSを通じて18歳未満の相手と接点をもち,その相手から性的な画像や動画を送付させ,それを保存し,複数名に拡散させたようなケースで未成年の加害者が逮捕された事件も報道されました。
また,2015年7月15日からは,以下でも紹介する児童ポルノの「単純所持」も処罰の対象となりました。

行為類型

根拠法

法定刑

①児童ポルノ所持(単純所持)

児童ポルノ法第7条

1年以下の懲役又は100万円以下の罰金

②児童ポルノ提供

児童ポルノ法第7条第2項

3年以下の懲役又は300万円以下の罰金

③児童ポルノ公然陳列

児童ポルノ法第7条第6項

5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はこれを併科

④児童ポルノ製造目的売買

児童ポルノ法第8条第1項

1年以上10年以下の懲役

⑤児童ポルノ製造目的略取・誘拐・売買など

児童ポルノ法第8条第2項

2年以上の有期懲役

児童ポルノの罪

児童ポルノの罪については,大きく分けて以下の5つの行為累計が定められています。③については,公然と陳列する目的で,児童ポルノを製造したり,海外への輸出入をしたりすることも同様に罰則の対象になるとされています。

弁護活動

児童ポルノの罪で逮捕をされた場合,他の事件と同様に速やかに被害者との示談を行う必要があります。特に,児童ポルノの場合は,被害者が18歳未満の児童となるため,保護者も含め,示談の交渉を実施していくことになります。

無実の場合

万が一,冤罪で逮捕されてしまった場合,自らの無罪を主張いていく必要があります。その場合は,被疑者の弁護士としては身柄を一刻も早く解放するための活動を行うことになります。児童ポルノでの逮捕ということは,証拠となる画像等の存在が考えられるため,無罪を主張するためには,粘り強く冤罪をあることを訴えていく必要があります。

自首を行う場合

児童ポルノ法に違反する行為をしてしまった場合,捜査官に発覚前に自首をすることで刑が減刑されることがあります(刑法第42条)。自首は捜査機関側に情報が発覚する前に行う必要があります。

示談を行う場合

示談を行う場合,被害者が未成年であることもあり,加害者が自身で示談交渉をすることは相当困難であると言わざるを得ません。そのため,弁護士が間に入り,被害者及びその保護者と交渉をしたほうが,示談がまとまる可能性が高いと言えます。起訴前に示談を成立させると,不起訴処分を獲得できる可能性も高まります。

児童ポルノについて弁護士ができること

児童ポルノの犯罪の加害者になった場合,弁護士としては以下のようなサポートを行います。そのような際は,是非専門家である弁護士にご相談いただき,適切な対応をとられることをおすすめします。

自首の同行

自首を行う場合,事前に弁護士にご相談をいただいた場合,事前に弁護士が事実関係と,本人の反省の状況をまとめ,書面を作成することや,弁護士が自首へ同行することも可能です。

児童との示談のサポート

一刻も早く示談をすることができるよう,速やかに被害児童及び保護者との示談交渉を行い,起訴処分を決定する前に示談成立することを目指します。

無実の主張

冤罪であれば,身柄を解放するための弁護活動を行うほか,裁判においても無罪を主張し,無罪判決を獲得するための弁護活動を行います。

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